角栓と粉瘤の違いとは?見分け方・原因・正しい対処法を解説

目次
角栓と粉瘤(ふんりゅう)は一見似ているようで、実はまったく異なる皮膚トラブルです。間違ったケアをすると、悪化や炎症に繋がることもあるため、正しく見分けて対応することが重要です。特に粉瘤は、スキンケアでは対処ができない皮膚疾患のため、早期に専門の医療機関を受診することが大切です。
本記事では、角栓と粉瘤の違いや見分け方、原因、それぞれに適した対処法までをわかりやすく解説します。毛穴の黒ずみや皮膚のしこりに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
角栓と粉瘤の違い・見分け方とは?
角栓と粉瘤は、見た目が似ているため間違われることがあります。しかし、発生のメカニズムは異なるため、正しく見分けてケアすることが大切です。
以下に、角栓と粉瘤の違いを表にまとめました。
角栓 | 粉瘤 |
見た目 | |
白いニョロニョロとしたもの。または、黒くて硬いブツブツしたもの | ポコッとした半球状のしこり。赤みを伴うこともある |
手触り | |
皮膚の表面にザラつきがある | 皮膚の下にしこりのような塊がある |
におい | |
ほとんどない | 膿のような悪臭を放つことがある |
大きさ | |
数mm程度 | 数cm~10cm以上になることも |
このように、角栓と粉瘤の違いは見た目・触り心地・臭い・大きさなどに表れます。それぞれ詳しく解説します。
角栓とは
角栓は、毛穴に溜った皮脂と古い角質が混ざり合ってできるもので、成分の約7割は古い角質、残りの3割は余分な皮脂と言われています。
特にTゾーンや鼻、あごといった皮脂の分泌が活発な部位にできやすく、毛穴の黒ずみや開き*の原因に。でき始めは白く見えますが、時間の経過とともに空気に触れて酸化が進み、「黒ずみ毛穴」として目立つようになります。
* 汚れの詰まりによる
粉瘤とは
粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が溜まることでできる良性腫瘍です。
皮膚の表面ではなく下にしこりのような塊があり、放置すると徐々に大きくなる場合もあります。顔だけでなく、背中・耳の裏・首・デリケートゾーンなど体のさまざまな部位にできるのが特徴で、細菌感染によって赤くはれたり膿のような悪臭を伴うケースもあります。
角栓と粉瘤の見分けるポイント
「毛穴に黒い塊が埋まっている」「なかなか取れない黒い塊がある」と感じたら、それは角栓か粉瘤の可能性があります。正しく見分けるために、以下の5つの特徴をチェックしてみましょう。
☑ 中心に黒い点がある ☑ 悪臭がする ☑ 少しずつ大きくなっている ☑ 硬くて動かないしこり ☑ 背中・耳裏・首などにできている |
上記に当てはまる場合は、粉瘤の可能性が高いため、むやみに潰そうとせずに早めに医療機関を受診しましょう。不安な場合も自己判断せず、専門家へ相談することがおすすめです。
粉瘤ができる原因・粉瘤ができやすい人の特徴
粉瘤ができる原因には、角栓と共通するものもあれば、粉瘤特有のものもあります。ここでは、粉瘤の主な原因と、できやすい人の特徴について詳しく解説します。
粉瘤の主な原因
・過剰な皮脂分泌 ・摩擦や刺激による肌あれや乾燥 ・肌質タイプによるもの ・体質によるもの ・毛穴や皮膚の閉塞・外傷 ※上記以外でも発症する場合もあり、原因は解明されておりません。 |
粉瘤は角栓と同じく、皮脂分泌が過剰になったり、肌が乾燥してバリア機能が低下したりすることでできやすくなる場合もあるので、脂性肌(オイリー肌)や、インナードライ*肌の人は要注意です。
また、摩擦や刺激によって肌があれて炎症を起こすと、毛穴の詰まりを引き起こし、粉瘤の原因になる可能性もあります。
* 角質層の乾燥
過去に粉瘤ができたことがある
一度粉瘤ができた人は、再発するリスクが高い傾向にあります。粉瘤は、たとえ一度治療しても袋の一部が残っていると再び同じ場所にできやすくなります。また、もともと粉瘤ができやすい肌質を持っている場合、他の部位にも新たに発症する可能性もあります。
再発予防のためには、初期の段階でしっかりと治療を受け、嚢腫を取り除くことが大切です。無理な自己処理を行うと肌にとってダメージになることがあるので、医療機関を受診しましょう。
粉瘤の正しい対処法|医療機関で適切に処置を
「皮膚に黒い点が埋まっている」「黒い塊が取れない」と感じる場合、粉瘤の可能性があります。早めに医療機関を受診し、医師の指示に従って適切に処置することが大切です。
角栓ができる原因・角栓ができやすい人の特徴
角栓は、いくつかの要因が重なってできるもので、放置すると黒ずみや毛穴の開き*、ニキビの原因になりかねません。なかには巨大化するケースもあります。ここでは、角栓ができやすい人の特徴と、代表的な5つの原因を解説します。
* 汚れの詰まりによる
皮脂量が多い
皮脂は本来、肌を乾燥や刺激から守るバリアの役割を果たしますが、過剰に分泌されると毛穴詰まりの原因になります。
特に、皮脂が過剰に分泌されて十分に洗い落とせていない場合、毛穴の中に溜まった古い角質や汚れと混ざり合って固まり、角栓ができやすくなります。
スキンケアの他にも、脂っこい食生活や不規則な生活、ストレス、睡眠不足なども皮脂の過剰分泌を招く原因に。
一見オイリー肌に見えても、肌の内部は乾燥している「インナードライ肌*」の状態の場合は、皮脂が過剰に分泌され、毛穴詰まりを引き起こしやすいので注意が必要です。
肌のテカリは脂性肌だから?脂性肌とインナードライ肌の違いとは >>
*角質層の乾燥
ターンオーバーの乱れ
肌は、一定の周期で垢(あか)となって自然に剥がれ落ちる「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」が行われています。
しかし、ターンオーバーのリズムが乱れると、古い角質が肌表面や毛穴に溜まりやすくなります。その原因には、過度な乾燥や加齢、睡眠不足、栄養バランスの乱れなど、日々の生活習慣が関係していることも少なくありません。
また、残った角質が皮脂と混ざることで、毛穴に角栓が形成されやすくなるので注意が必要です。
保湿不足・乾燥
「皮脂が多い=保湿は不要」と思われがちですが、肌が乾燥していると、皮脂はさらに過剰に分泌されてしまいます。水分が不足すると角質が硬くなり、毛穴の汚れが排出されにくくなるため、角栓ができやすくなります。
水分不足で角質が硬くなると、肌表面に汚れが残りやすく角栓ができやすくなるため、保湿ケアは角栓予防に欠かせません。
間違ったスキンケア
以下のようなケアは、肌を刺激し、必要な皮脂まで奪ってしまう原因になります。
・過度な洗顔 ・ゴシゴシこするようにクレンジング・洗顔をする ・過度な毛穴パック ・過度なピーリング |
その結果、肌は乾燥を補うために皮脂を過剰に分泌し、角栓ができやすくなります。
紫外線や外的刺激
日常的に受ける紫外線や空気中の汚れ、マスクや衣類との摩擦などの外的刺激は、肌の乾燥や炎症を引き起こし、角質肥厚(かくしつひこう)を招きます。厚くなった角質層は毛穴汚れの排出を妨げ、角栓ができやすくなります。
また、紫外線は皮脂の酸化を促進し、毛穴の黒ずみを悪化させるため、季節を問わず日々のUVケアが大切です。
角栓の正しい対処法
角栓に対する正しい洗顔やスキンケアを知り、肌あれや乾燥などの肌トラブル悪化を防ぐことが大切です。
正しい方法で洗顔・クレンジングする
「毛穴の黒い塊が取れない」その原因の多くは、酸化した角栓によるものです。放置するとイチゴ鼻*1やニキビ、毛穴の開き*2に繋がるため、日々の洗顔で角栓を溜め込まないケアが重要です。洗顔の際は、以下のポイントに気をつけましょう。
【角栓を溜め込まない洗顔のポイント】 ・ゴシゴシ洗いはNG ・洗顔は朝晩1日2回を目安に、ぬるま湯洗い ・たっぷりの泡で洗う ・すすぎ残しのないようにする |
角栓は無理に押し出さず、肌にやさしく正しい洗顔方法を続けることで徐々に効果が期待できます。
*1 汚れの詰まりによる毛穴目立ち
*2 汚れの詰まりによる
スキンケアを見直す
角栓ができてしまうのを防ぐには、油分と水分のバランスを整えるスキンケアも欠かせません。洗顔後は、化粧水で水分を補い、乳液やクリームで油分を与えることで、バランスをサポートします。
スキンケアの際は、以下のポイントに気をつけましょう。
【角栓を根本的に防ぐスキンケアのポイント】 ・化粧水はハンドプレスでやさしくなじませる ・セラミド配合の保湿剤でバリア機能をサポート*1 ・ビタミンC誘導体配合アイテムでテカリケア&毛穴ケア*1対策をする |
できてしまった角栓を取ることばかり意識せず、角栓ができにくい肌の土台*2を整えることが大切です。
*1 うるおいによる
*2 角質層
角栓ケアにおすすめのスキンケア4選
角栓や毛穴詰まりに悩んでいる方に向けて、スキンケアブランド「DUO(デュオ)」から角栓ケアにおすすめの商品を4つ紹介します。毛穴汚れをしっかり落とし、肌を労わりながらケアできるアイテムを厳選しました。
クレンジング
角栓ケアの第一歩は「正しく落とす」こと。とろけるバームタイプのクレンジングは、肌になじませるだけでメイクや毛穴汚れ、酸化皮脂をしっかり浮かせて除去します。W洗顔不要で、「高い洗浄力 × 摩擦レスな使用感」を両立し、やさしくしっかり洗い上げます。
頑固な角栓・黒ずみ毛穴に本格アプローチ DUO 「ほぐす → 溶かす → 吸着 → トリートメント」の4ステップで、気になる毛穴汚れ・黒ずみ・ザラつきまで徹底ケア。発酵エキス*1とAHA含有のフルーツエキス*2が古い角質をほぐし、独自の角栓溶解オイル*3が汚れを溶かし、3種の炭*4がしっかりキャッチ。さらに、毛穴悩みにアプローチする厳選の美容成分*5がリセットした肌をトリートメント。使うたび、つるんとなめらかな調子*6の良い肌へと導きます。 *1 アスペルギルス/コメ発酵エキス、乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液、サッカロミセス/オオムギ種子発酵エキス、乳酸桿菌/ハス種子発酵液、グルコノバクター/ハチミツ発酵液、乳酸桿菌/ブドウ果汁発酵液(角質柔軟成分) |
毛穴汚れとキメの乱れをすっきりオフ DUO 「ほぐす → 浮かす → 整える → ひきしめる」の4ステップで、乾燥による肌のゴワつきやキメの乱れを徹底ケア。AHA含有の植物エキス*1が古い角質をほぐし、うるおい成分*2が浮かせてターンオーバーをサポート。テカリケア成分*3とひきしめ成分*4が、油分と水分のバランスを整え*5、ハリ不足による毛穴の目立つ肌をひきしめます。さらに、美肌菌由来成分*6を含む美容成分*7がキメの乱れをケア。使うたび、なめらかでキメの整った調子*8の良い肌へと導きます。 *1 アンズ果汁、セイヨウミザクラ果実エキス(角質柔軟成分) |
化粧水
クレンジング後の肌は、角質が柔らかくなっているため、整肌・保湿の両方に優れた成分が配合されたタイプがおすすめです。乾燥によるキメの乱れを整え、毛穴の目立ちにくい*肌に導きます。ミストタイプなら手で顔に直接触れることなくつけられるので、摩擦レスで肌にやさしく、ゆらぎがちな肌にも使いやすいでしょう。
* うるおいによる
肌トラブル*1を繰り返さない、 DUO 「乾燥」「ゆらぎ」「キメの乱れ」などの肌悩みに着目し、角質層のコンディションを整える化粧水。3種の甘草由来成分トリプルカンゾウエキス*2と、3種のバリア*3コンディショニング植物エキス*4が、乾燥や肌あれを繰り返しにくい健やかな肌へ導きます。さらに、シルキーなミストが肌にやさしく浸透*5。ベタつかず、もっちり弾むような柔らか肌へ。洗顔後のファーストステップとして、肌バランスを整え、ゆらぎにくい肌の土台*6作りをサポートします。 *1 肌あれや乾燥 |
乳液
乾燥による過剰な皮脂分泌を防ぐためにも、化粧水で与えたうるおいを閉じ込めることが大切です。仕上げの乳液は、ゴワつきやザラつきもなめらかに整えます。ベタつかず、肌にスッとなじむみずみずしいテクスチャーのものを選べば、水分と油分バランスをサポート*して角栓の再発も防ぎやすいでしょう。
* うるおいによる
眠っている間に DUO 美肌のゴールデンタイム*2に着目した夜用美容乳液。こだわりの「ナイトチューニング処方®」で、睡眠中に肌のコンディションを整え、本格エイジングケアを実現します。角質層にうるおいを巡らせ、ぷるんと弾むようなハリ肌へ。ベルガモット果実エキスやエゾウコギ根エキスなど、9種の植物由来成分*3を贅沢に配合し、肌の土台*4からハリ・弾力を育みます。みずみずしく心地よいテクスチャーで、夜のスキンケアの仕上げにぴったり。 *1 年齢に応じたお手入れのこと |
角栓と粉瘤に関するよくある質問
ここでは、角栓と粉瘤に関するよくある質問をわかりやすく解説します。
Q. 毛穴を押すと出てくる白いニョロニョロはなんですか?
A. 「毛穴から白いニョロニョロが出た」「毛穴汚れが取れた」と感じるケースでは、角栓であることがほとんどです。
角栓は、皮脂と古い角質が毛穴に詰まってできたもので、白くて柔らかな塊です。
一方、粉瘤の場合は、皮膚の下に袋状の構造(嚢腫)ができており、老廃物が溜まっています。これらを無理に圧迫したり潰してしまうと、炎症を起こしたり症状の悪化に繋がります。臭いやしこりがある場合は、無理に触れたり自己判断をせず、早めに医療機関を受診しましょう。
Q.角栓や粉瘤の予防には生活習慣の見直しも必要ですか?
A. はい、生活習慣の見直しは角栓や粉瘤の予防に繋がります。
食生活の乱れや睡眠不足、ストレスの蓄積は肌トラブルのもとです。皮脂バランスを整えるために、バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス対策を意識し、日々のケアと合わせて生活全体を見直すことが大切です。
角栓と粉瘤の違いを正しく知って、適切に対処しましょう
角栓と粉瘤は、見た目が似ていることから混同されやすいものですが、原因や対処法はまったく異なります。角栓は日々のスキンケアや生活習慣の見直しで予防・改善が可能ですが、粉瘤は自己処理では治らず医療機関での処置が必要です。
「毛穴に黒い塊が埋まっている」「押し出しても取れない」といった違和感を覚えた場合は、無理に触らず、皮膚科など専門の医師に相談することが大切です。早めの判断と正しいケアで、肌トラブルを未然に防ぎましょう。
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本記事では、鼻に白い角栓ができる理... |
(編集 / プレミアアンチエイジング編集部 しばた)