お風呂での毛穴ケアは効果的?入浴中・入浴後の正しい毛穴対策法を解説

目次
お風呂時間は、毛穴ケア*に最も適したゴールデンタイムです。湯気や温熱効果によって毛穴が自然と開き、皮脂汚れや角栓を浮き出しやすくなるため、正しくケアすれば黒ずみや詰まりの除去が期待できます。しかし、間違った方法やタイミングでスキンケアをすると、毛穴を余計に目立たせてしまうことも。
本記事では、入浴中・入浴後の正しい毛穴対策や肌質タイプ別のポイント、NG習慣まで詳しく解説します。毎日のお風呂時間を、美肌づくりの味方に変えていきましょう。
* 汚れや古い角質を落とすこと
お風呂で毛穴ケアはできる?
お風呂で湯船に浸かることは、肌を温めて柔らかくし、毛穴を開かせて皮脂汚れを浮かせるのに最適です。毛穴ケア*というと洗顔やクレンジングばかりに注目しがちですが、実は入浴時の過ごし方次第で、毛穴の状態は変わります。
ここでは、毛穴汚れや古い角質を落とすために最適なお風呂の入り方や時間の目安、湯船に浸かるメリットについて詳しく解説します。
* 汚れや古い角質を落とすこと
毛穴ケア*に最適なお風呂の入り方と時間の目安
毛穴の開きを促すには、38℃前後のぬるめのお湯に10〜20分程度ゆっくり浸かるのが理想的です。肌の表面温度が上がることで、毛穴が自然に開き、クレンジングする際に角栓や毛穴の奥の皮脂汚れを落としやすくなります。
ただし、熱すぎるお湯や長風呂は逆効果。必要な皮脂まで洗い流してしまい、肌の乾燥やバリア機能の低下を招く原因になるので注意しましょう。
* 汚れや古い角質を落とすこと
毛穴ケア*1だけではない、湯船に浸かるメリット
湯船にしっかりと浸かることは毛穴ケアだけでなく、以下のメリットもあります。
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全身の血行が促進されれば、くすみ*2の原因となる老廃物の排出がスムーズになります。また、毛穴が開くことで角栓や固まった皮脂汚れが柔らかくなり、洗顔やクレンジングで毛穴の奥からしっかりと汚れを除去できます。肌のターンオーバーのサイクルも整いやすくなり、健やかな肌をサポートします。
湯船で温まることは、毛穴の汚れを落とすだけでなく肌本来の機能を整えることにも繋がるでしょう。
*1 汚れや古い角質を落とすこと
*2 汚れや古い角質による
お風呂で毛穴ケアをする前に知っておきたい3つの注意点
入浴時の毛穴ケア*1にはいくつかの注意点があります。知らずに行っている習慣が、かえって毛穴トラブル*2を悪化させてしまう可能性も。ここでは、お風呂で行う毛穴ケアに関する正しい情報を3つ解説します。
*1 汚れや古い角質を落とすこと
*2 乾燥による毛穴目立ち
汗をかくだけでは毛穴汚れは落ちない
「お風呂でたくさん汗をかけば、汗が毛穴の中から汚れを押し出してくれる」と思ったことはありませんか?これは誤解です。顔の汗は「エクリン汗腺」から分泌されるもので、毛穴詰まりの原因となる皮脂とは別の経路から排出されます。つまり、汗をかいても毛穴の中から皮脂汚れや角栓を押し出すように除去できるわけではないのです。
汗・皮脂を放置すると雑菌が繁殖する恐れもあり、それが毛穴に詰まると炎症を引き起こしたり、洗い残しがあるとそれが角栓になってしまったりします。汗をかいた後はクレンジングと洗顔を行うことが、毛穴ケア*において重要です。
* 汚れや古い角質を落とすこと
強すぎるシャワーの水圧は毛穴に刺激を与える
毛穴汚れを落とすことを目的としてシャワーを直接顔に当てる行為は、毛穴と肌へ刺激を与えることになるのでNGです。特に高水圧のシャワーは、顔の繊細な皮膚にとって負担が大きく、毛穴を傷つけたり、たるみやシワの原因になる恐れもあります。爽快感はあっても、肌トラブルの元になっては本末転倒です。
洗顔後のすすぎは、シャワーは顔に直接当てず、手でぬるま湯をすくってやさしく洗い流しましょう。
過剰な洗浄で皮脂分泌が活発になる
毛穴詰まりが気になると、つい何度も洗顔したくなりますが、必要以上に何度も洗顔することは逆効果です。洗顔をやり過ぎると肌に必要な皮脂まで取り除いてしまい、「これ以上乾燥しないように」と肌を保護するために皮脂が過剰に分泌されやすくなります。結果的に、毛穴の詰まりやテカリが悪化してしまう場合もあります。
毛穴を清潔に保つには、洗顔は1日2回までが基本。こすらずやさしく洗うのがポイントです。
毛穴詰まり・黒ずみの原因とは?
毛穴の詰まりや黒ずみは、多くの人が悩むトラブルのひとつです。その原因はひとつではなく、日常生活や習慣に根ざした要素が複合的に関係しています。
ここでは、毛穴詰まり・黒ずみが起こる主な原因を解説します。
角栓の酸化
毛穴に溜まった皮脂と古い角質、汚れが混ざり合って固まることで「角栓」が形成されます。角栓が空気に触れて酸化すると、黒く変色し「黒ずみ毛穴」になります。
特に小鼻やTゾーンなどは毛穴が多く皮脂の分泌量も増えるため角栓ができやすく、毛穴が目立ちやすい傾向にあります。毛穴が開いたまま酸化が進行すると、より目立って見えてしまうこともあるため、早めのケアが大切です。
ターンオーバーの乱れ
肌は通常、約28日周期で新しく生まれ変わる「ターンオーバー(肌の代謝)」を繰り返しています。
しかし、睡眠不足・ストレス・加齢・乾燥などの影響でこのサイクルが乱れると、不要な角質が肌表面に残りやすくなり、皮膚が硬くなり毛穴の中の汚れを十分に落としにくくなります。角質が毛穴をふさぐと、皮脂の排出が妨げられ、角栓ができやすい環境に。毛穴詰まりを防ぐには、ターンオーバーが乱れない生活習慣と適切なスキンケアが欠かせません。
間違ったスキンケア
「毛穴が気になるから」と、1日に何度も洗顔をしたり、強い力でゴシゴシ洗うと、肌に必要な皮脂まで落としてしまい、バリア機能を損なう原因になります。その結果、肌は乾燥を防ごうと皮脂を過剰に分泌し、毛穴詰まりがさらに悪化するという悪循環に陥る可能性もあるので注意しましょう。
入浴中にできる!毛穴汚れを落とす4ステップ
ここでは「お風呂でできる毛穴ケア*」として、入浴中に実践できる毛穴汚れを落とす4ステップを紹介します。
* 汚れや古い角質を落とすこと
STEP1|シャワーで浴室をミストサウナにする
お風呂に入る前に、浴室全体を温めてミストサウナ状態にしましょう。入浴前に38~40℃前後のシャワーを浴槽の壁や床にあてておくと、蒸気で浴室が温まり、入浴時に自然と顔周りもじんわり汗ばみやすくなります。
ミストサウナの蒸気により、保湿・血行促進・発汗等の効果が期待でき、肌も柔らかくなって毛穴が開きやすくなり、角栓や皮脂汚れが浮き出やすい環境が整います。
入浴してシャワーを浴びる時には、温度を36~38℃前後に変更しましょう。
STEP2|湯船に浸かって毛穴をじっくり開く
お風呂で角栓を浮き出させるには、湯船に浸かって毛穴をゆっくり開くのも効果的です。浴室の蒸気と併せて、10〜20分を目安にぬるめの湯船に浸かって体全体を温めましょう。ぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、肌の表面温度が上がり、毛穴が自然と開きやすくなります。
肌に刺激を与えずに毛穴を開かせるには、シャワーだけでなく湯船も活用すると良いでしょう。
STEP3|やさしくクレンジングをする
毛穴が十分に開いたタイミングに、クレンジングでメイクや皮脂汚れをしっかり落とします。その際にゴシゴシこすったり、熱すぎるお湯で洗い流すのはNGです。肌に刺激を与えないように、ぬるま湯を使ってやさしく洗いましょう。
また、毛穴ケア*に特化したクレンジングを選ぶことで、より効果的に角栓や毛穴汚れを落とすことができます。
* 汚れや古い角質を落とすこと
クレンジングバーム / 黒ずみ毛穴ケア |
![]() DUO(デュオ) |
STEP4|酵素洗顔料で古い角質を除去する
「W洗顔不要」と記載されていないクレンジングの後は、毛穴の奥に残った古い角質を分解する「酵素洗顔料」の使用がおすすめです。
泡立てネットでしっかりと泡立て、キメの細かい泡でやさしく包み込むように洗顔しましょう。酵素の効果を適切に引き出すために、湿気を避けて保管することも忘れずに。
パウダー洗顔料 |
![]() DUO |
なお、正しい洗顔の方法やクレンジングとの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【商品開発担当者が解説】洗顔とクレンジングの違いと正しい洗顔ポイント >>
入浴後の毛穴を整えるスキンケア習慣
お風呂上がりの肌は、毛穴が開いた状態でとてもデリケートです。せっかく入浴で毛穴を開いてきれいに洗っても、その後のケアが不十分だと、毛穴の開き*1や黒ずみを悪化させてしまうことも。
ここでは、お風呂上がりの毛穴ケア*2や正しいスキンケア習慣を解説します。
*1 乾燥による
*2 うるおいにより毛穴を目立たなくする
スキンケアの前に汗を引かせる
入浴直後は体温が高く、顔からも汗がにじんでいる状態です。このままスキンケアをしても、スキンケア成分が汗とともに流れてしまい、角質層まで浸透しない可能性も。保湿をする前に、以下の方法で一度汗を引かせておくと良いでしょう。
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顔に扇風機の風を直接当てたり、強くこするように汗を拭くのはNGです。お風呂上がりの肌はとても無防備は状態。扇風機の風による気化熱効果で涼しいですが、肌から水分が奪われやすく、摩擦の影響も受けやすいため、肌あれや乾燥などの肌トラブルの原因になるので注意しましょう。
汗がひかない!夏のお風呂上がりのスキンケアポイントとは >>
お風呂上がりの10分以内に保湿する
毛穴目立ち*を防ぐには、入浴後10分以内に保湿ケアを始めることがポイントです。お風呂上がりは肌表面の水分が急速に蒸発していくため、毛穴が開いたまま乾燥が進みやすい状態です。乾燥が進むと肌はうるおいを守ろうとして皮脂を過剰に分泌し、再び毛穴が詰まる原因にもなりかねません。しっかりうるおいを補給して、肌を整えることが大切です。
* 乾燥による
正しい順番でスキンケアをする
毛穴の開き*1や黒ずみを防ぐためには、スキンケアの正しい順番を守ることも重要です。
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なお、「導入美容液(ブースター)」を使う場合は、化粧水の前に使用しましょう。スキンケアの順番を正しく守ることで、お風呂上がりでも毛穴が目立たない*3健やかな肌へと近づけます。
*1 乾燥による
*2 角質層
*3 うるおいによる
肌質タイプ別|お風呂での毛穴対策のポイント
毛穴ケア*1は、肌質タイプに合わせたアプローチを行うことで効果が高まります。
肌質タイプは「乾燥肌」「脂性肌(オイリー肌)」「混合肌・インナードライ*2肌」「普通肌」の4つに分類されますが、中でも乾燥肌、脂性肌、混合肌・インナードライ肌は毛穴トラブル*3を抱えやすいため、入浴中のケアに注意が必要です。
ここでは肌質タイプ別に、お風呂でできる毛穴対策のポイントを解説します。
*1 汚れや古い角質を落とすこと
*2 角質層の乾燥
*3 乾燥や汚れの詰まりによる
乾燥肌
乾燥肌の方は、お風呂の熱や洗顔によって肌の水分が奪われやすく、毛穴が目立ち*やすい傾向にあります。お風呂のお湯は36〜38℃の温度設定を守り、長風呂を避けることで乾燥を防ぐことができます。保湿成分配合のクレンジングや泡洗顔がおすすめです。
* 乾燥による
クレンジングバーム / 乾燥小じわ*1・ハリケア |
![]() DUO |
脂性肌(オイリー肌)
脂性肌の方は、皮脂分泌が活発なため毛穴詰まりや黒ずみが起こりやすい傾向にあります。
お風呂で毛穴をしっかり開いた後、酵素洗顔やクレイパックで余分な皮脂や角質を取り除くケアが有効です。ただし、洗いすぎると必要なうるおいや皮脂まで失われ、肌の水分と油分のバランスが乱れてさらに皮脂分泌が活発になるため、洗顔は1日2回までを目安にしましょう。
パウダー洗顔料 |
![]() C+mania(シーマニア) |
混合肌・インナードライ*肌
Tゾーンは皮脂量が多いためテカリやすく、Uゾーンは乾燥しやすいのが混合肌の特徴です。またインナードライ肌も、肌の内側が乾燥しすぎて皮脂の分泌が過剰になっている状態のため、毛穴が詰まりやすく、目立ちやすい傾向にあります。
お風呂ではじっくり毛穴を開いた後、皮脂が気になるTゾーンは指の腹で小刻みにクルクルと丁寧に洗い、乾燥しやすい頬や口元などはやさしくサッとなでるように洗うのがポイントです。保湿成分を含んだ泡タイプの洗顔料は顔全体をバランスよく洗い上げるのでおすすめです。
* 角質層の乾燥
泡タイプ洗顔料 |
DUO |
毛穴詰まり・黒ずみを悪化させるNG習慣
ここでは、風呂上がりのタイミングだからこそ注意したい、毛穴詰まり・黒ずみを悪化させるNG習慣を紹介します。
角栓の押出し
つい角栓が気になって指などで角栓を押し出したくなりますが、これはNG行為です。無理に圧をかけることで、肌に傷がついて炎症や色素沈着を起こすリスクもあります。結果として、毛穴が以前よりも目立ちやすくなってしまうことも。角栓があってもギュッと押し出そうとはせず、正しいスキンケアを行いましょう。
ピーリングアイテムの使いすぎ
過剰な角質除去は肌のバリア機能を乱し、乾燥・炎症・皮脂過剰の悪循環を引き起こす原因になります。ピーリングや鼻の毛穴パックは、肌の状態に合わせて週1〜2回程度が目安。肌のターンオーバーの周期に合わせて4週間に1回でも十分です。メーカーが推奨する使用回数を守りましょう。使用後は必ずしっかり保湿して、肌を整えることが大切です。
スキンケアの前にドライヤーをする
スキンケア前のドライヤーもNG習慣の1つです。洗顔後の肌はすでに乾燥が始まっており、スキンケアを後回しにすると肌の水分量と油分量のバランスが乱れ、毛穴目立ちが悪化する可能性もあります。
特に毛穴ケアをしたお風呂上がりの肌は敏感な状態なので、まずは保湿を優先し、スキンケアを済ませてから髪を乾かすようにしましょう。
お風呂時間を毛穴ケアのゴールデンタイムに
毛穴詰まりや黒ずみが気になる方にとって、お風呂時間は毛穴ケア*1の絶好のタイミングです。
浴室の蒸気や湯船の温熱効果で毛穴が自然と開き、皮脂汚れや角栓を浮かせやすくなります。さらに、入浴後すぐの保湿ケアを徹底することで、毛穴の開き*2を抑え、肌をひきしめることが可能です。肌質タイプに合わせたアプローチと、正しいステップでのクレンジング・洗顔・保湿を習慣化することが、毛穴対策への近道です。
今日から、お風呂時間を「毛穴ケアのゴールデンタイム」に変えてみましょう。
*1 汚れや古い角質を落とすこと
*2 乾燥による
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(編集 / プレミアアンチエイジング編集部 あだち)